お野菜手帳「ヤングコーン」

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今目の前にある野菜、さて、葉っぱを食べているのか根っこを食べているのか?
はたまた茎?実?私たちは毎日食べている野菜について、どれだけのことを知っているだろう?
本当はちゃんと知らない野菜のことを調べてみた。
取り上げる野菜は、CSA LOOPで受け取った越渕農園の野菜の中から毎月ピックアップ。
この『お野菜手帳』を読んだら、あなたも野菜についてちょっと詳しくなれるはず。

  • Text:

    Mana Hasegawa

#001 「ヤングコーン」

5月の越渕農園の野菜受け渡し時、葉に覆われ、ヒゲがにょろにょろと飛び出た野菜が目に入った。越渕さんに聞くと、それが「ヤングコーン」だと教えてくれた。

ヤングコーンは、トウモロコシの実入りをよくするため、間引いた未熟果の部分。実は、トウモロコシと全く同じもので、副産物的に収穫できる野菜。なので、ヤングコーンの旬は5〜6月。「ベビーコーン」とも呼ばれている。ちなみに、ヤングコーンは黄色トウモロコシ(スイートコーン)でも白トウモロコシでも姿は同じ!

受け取ったヤングコーンは、白トウモロコシの「ホイップコーン」という品種。甘みが強く、実は黄色ではなく白いのが特徴。2020年に栽培され始めた、まだ新しい品種。

トウモロコシについて調べてみる。

トウモロコシ
分類:イネ目>イネ科>トウモロコシ属
英名:sweet-corn、maize
和名:とうもろこし/玉蜀黍(なんばんきび)
別名:とうきび、なんば、なんばんきび

トウモロコシの呼び方は地域や方言によって、なんと200種類以上もあるという説が!こんなに呼び方がある野菜もなかなかないのでは?

トウモロコシはイネ科なので、世界的には“野菜”ではなく“穀物”に分類される。ところが普段私たちが食べている皮が柔らかく甘いトウモロコシは、“スイートコーン”として、“野菜”扱いというのだからややこしい。品種や収穫するタイミングで呼び名や分類の扱い方が変わるのは、野菜あるあるなのかもしれない。

栽培期間

5/14に受け取った「ヤングコーン(ホイップコーン)」の種まきは、2/12。冬真っ只中の季節に、すでに夏野菜の種を蒔き、約3ヶ月。ひと足さきに「ヤングコーン」が収穫時期に。これからさらに成長した実をトウモロコシとして食べられるのは、6〜7月あたり。今からすでに待ち遠しい。

保存方法

ヤングコーンはもちろんトウモロコシは、鮮度が落ちやすい。基本的には購入してから、すぐに調理するのがおすすめ。保存する場合は、常温ではなく冷蔵、または冷凍保存するべし。

冷蔵保存:皮付きのまま湿らせたキッチンペーパーや新聞紙で包んで、ポリ袋に入れる。縦にしたまま、冷蔵庫の野菜室で2〜3日保存可能。

冷凍保存:皮をむいて下ゆでし、水気をしっかり拭く。ラップに包んで冷凍用ジッパー袋に入れ密封。冷凍庫で約1ヶ月保存可能。

美味しい食べ方

ヤングコーンのヒゲも美味しく食べられるので、ぜひ捨てずに一緒に食べてみてほしい。実は、生で食べてもOK。越渕さんのオススメは、焼き!「茹でると栄養もおいしさも溶け出てしまう気がして」とのこと。ホイル焼きやグリルで焼いて、そのままでも良し。バター醤油やマヨネーズをかけても美味しい。




illustration:Mana Hasegawa

越渕農園

住所:

千葉県柏市